
地方分権が浸透するに従って地方自治体独自の政策展開が盛んになっています。福祉政策を例にあげると、就学時まで子供の医療費を負担する自治体もあれば、2歳までの負担という自治体もあります。自治体間の格差は、こうした福祉政策に限らず政策全般にわた
っていて、競争の時代に入っています。これは自治体職員の政策形成能力の差という形で表面化している現象であり、職員に政策形成という力が備わっているかどうかで自治体の存在価値が問われ始めました。
私は社団法人日本経営協会の講師として9年目を迎えましたが、自治体からの研修要請の半数近くは「政策形成」を中心とした内容です。これもまた、政策の競争が自治体間に広がっているという現象の一端であると思います。
このような現状を鑑み、私自身が講師として学び、経験を積みながら考察してきた政策形成に関する実務的な知識を皆様のお役に立つような形で伝えることができればと思い、このホームページ上で連載をすることにしました。全体で10回、ほぼ月に一回の割合で更新してまいります。
連載にあたって簡単に自己紹介させていただきます。1947年(昭和22年)に静岡県浜松市で靴屋を営む両親の4男として生れました。中央大学経済学部国際経済学科を卒業し、神奈川県住宅供給公社に入職したのが1969年(昭和44年)のことです。以来27年間、神奈川県という自治体行政の現場での事業に携わってきました。再開発課長や民間事業の課長、職員課長などを歴任し、総務部総務課長の職を最後に49歳で退職しました。現在は日本経営協会の専任講師として政策形成、管理者のあり方や部下の指導方法、交渉力のポイントなどを自治体の皆様にお伝えしています。 |