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2010年2月24日

今回の注目点は「企業緊急時のコンプライアンス」
「第2回コンプライアンス意識調査」結果を分析して

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 社団法人日本経営協会では、平成21年12月に「第2回コンプライアンス意識調査」を実施し、その集計結果をもとに、『コンプライアンス白書2010』を刊行いたしました。

●調査の背景と内容
 一昨年秋に始まった世界不況は、今年もとどまることなく、さらに低迷の度を深めています。わが国では株安、円高、デフレが昨今の産業界のキーワードになりましたが、それに加えて「雇用確保」と「生活防衛」が日本全体の最大の関心事になった感があります。そうした中、いまコンプライアンス(法令遵守)の問題は、どのような状況にあるのでしょうか。
景気低迷がもたらす業績不振、事業所閉鎖、そして人員削減。企業がこのような苦境にある現在、そのコンプライアンスの実態は、当然、これまで以上に厳しい状況下にあると考えないわけにはいきません。
マスコミの動きも、昨秋の政権交代以来、景気低迷というマクロな視点からの報道が中心になり、企業の不祥事問題については、以前ほどの詳細なフォローを目にする頻度は少なくなったように思われます。
しかし、こうした状況下こそ、コンプライアンス問題はその真偽を問われることになるのではないでしょうか。コンプライアンス行動とは、決して企業が財政的に余裕がある時だけの便宜的対応であってはならないはずです。むしろ、このような逆境時においてこそ、体質強化を目的として全社のコンプライアンス意識を滴養し、現在と将来を通貫する企業体力の向上をめざすべきでしょう。
本会では、こうしたコンプライアンスの現状と今後の方向性に着目し、当事者である企業が、どのような体制の下にどう方針を立て、どんな対策を実施しているのか、また、社員の教育や意識改革にどう取り組んでいるのか、などの把握を目的に「第2回コンプライアンス意識調査」を実施しました。
今回の調査内容は大別すると、「コンプライアンス問題の有無」「企業としての取り組み状況」「コンプライアンス推進で重視する目的」「組織・専任の担当者の有無」「社員の意識程度」「教育・研修の実施状況」「年間予算」などに焦点を当て、23項目の設問によって尋ねています。

●調査対象と方法
 今回の「第2回コンプライアンス意識調査」は、12月初旬に全国の企業に2,800通の調査用紙を発送し、12月25日を回答締切日として集計に入りました。調査実施の結果、有効回答数は330通に達し、回答率は11.8%となりました。

第2回コンプライアンス意識調査・結果概要
◎コンプライアンスで思い浮かぶ言葉は「社会倫理・企業倫理」が圧倒的多数の8割超。次いで「CSR(企業の社会的責任)」「企業不祥事」「内部統制」と続く。

◎コンプライアンス推進の目的で特に重視する3つは、「意識の高い組織風土の醸成」「リスクの合理的な管理」「責任ある対応の推進」。

◎コンプライアンス推進上、もっとも忌避すべき行為・事象の5つは、「捏造・改ざん」「漏洩」「偽造・偽装・隠匿」「人権の侵害(ハラスメント)」「粉飾」。

◎所管官庁の指導勧告を受けたことが「ある」21.8%、「ない」76.1%。「ある」は増加して2割を超えた。

◎コンプライアンスの専任担当者を「置いている」55.2%、「置いていない」44.2%。今回も過半数の企業が専担を配置しているという結果である。

◎どのような規範・法律・法令を重要と位置付けているかについては、「社会規範」が81.5%、以下、「個人情報保護法」「社内基準」「労働法全般」と続く。

◎コンプライアンスの阻害・崩壊の発生要因としては、「経営者・経営幹部の倫理観の欠如」「職務への惰れ」「担当者の固定化」が上位に挙げられた。

◎コンプライアンスに対する意識が低い層は? に対して40.1%が「ほぼ全員、意識は低くない」。しかし、「一般社員」「パート・アルバイト・派遣社員」「管理職」が低いという指摘も1〜2割の比率に達した。

◎コンプライアンス教育を行う時点は、「新入社員教育時」が68.8%、次いで「時期を決めて全社向けに実施」「管理職登用時」など。

◎コンプライアンス教育の阻害要因については、41.2%が「阻害要因はない」と答えたが、「コンプライアンスを軽視する組織体質・風土」「業績の悪化」「協力的でない社員の存在」「協力的でない部門の存在」「理解が薄いトップ」などの厳しい指摘もあった。

◎コンプライアンスヘの取り組み・教育研修の重点は、「社員の意識改革」が74.5%と圧倒的多数で第1位。以下、「社員の知識向上」「CSR(企業の社会的責任)意識の醸成」「組織の風土革新」「自社の信頼度アップ」など。

◎コンプライアンスの年間予算は「500万円以下」68.2%、「500万円以上」17.3%。2年前の前回調査より予算額は減少している。

◎コンプライアンスでもっとも費用がかかるのは「人件費」「教育費」「委託費」が上位3位。コンプライアンスは人手がかかる課題のようだ。

◎予算の中で削減したいものは?に対して「特になし」が多かった。経済環境厳しき折だが、大きく削減対象になるものはそれほど多くないという結果である。

【本件に関するお問い合わせ】
社団法人 日本経営協会 総務本部 担当:三浦
TEL.03-3403-1337  E-Mail:
〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷3−11−8
http://www.noma.or.jp/report/compwp/comp2010.html

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