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ビジネス・コミュニケーション白書

『ビジネス・コミュニケーション白書2015』とは
ビジネス・コミュニケーション白書2015 一般社団法人日本経営協会(会長:浦野光人 東京都渋谷区千駄ヶ谷3−11−8)では、企業(団体)における社内(庁内)コミュニケーションの現状と社外(庁外)への情報開示の実態の把握を目的として、「第7回ビジネス・コミュニケーション実態調査」を実施し、その結果を「ビジネス・コミュニケーション白書2015」として取りまとめました。
●調査内容
 近年、ICT(情報通信技術)の技術革新は目覚しく、多種多様なツールとメディアの普及は、組織内においては勤務形態の多様化や人材のグローバル化、対外的にはエンドユーザーとの接点の増加・複雑化といったビジネス環境の変化を産み、ビジネス・コミュニケーションにも多大な影響を与えていると言われています。
 今回の調査では≪社内(庁内)コミュニケーション≫と≪社外(庁外)コミュニケーション≫それぞれについてその事態を明らかにしました。従来の質問項目に加えて、SNSなどの新たな情報メディアの普及状況や活用目的と、これらが社内外コミュニケーションに与える影響を問う項目を取り入れて実施しています。
 まず、≪社内(庁内)コミュニケーション≫については、「コミュニケーションの場・ツール」「SNSの導入状況」「ICT(情報通信技術)を用いたコミュニケーションの効果と問題点」「職場内コミュニケーションの現状と変化」「職場内コミュニケーションを円滑に行う目的、課題、対策」等について調査しました。
 一方、≪社外(庁外)コミュニケーション≫については、「使用している情報メディア(ツール)」「情報発信・開示の目的」「情報発信・開示をする上で直面している課題」「エンドユーザー(住民)窓口のコミュニケーションの実態」等について調査しています。詳細は以下の調査結果概要をご参照ください。
●調査対象と方法、有効回答数
 今回の「第7回ビジネス・コミュニケーション実態調査」は質問紙とWEB調査を併用して行いました。質問紙での調査は、5月中旬に全国の企業(団体)、1,200団体に調査用紙を発送し、回答を求めました。また、WEB調査については、5月中に実施いたしました。調査の有効回答数は535件です。

「ビジネス・コミュニケーション白書2015」内容
  • 提言
  • 調査方法・回収状況
  • 回答企業(団体)のプロフィール
  • ≪社内(庁内)コミュニケーションについて≫
    (1) 社員(職員)のコミュニケーションの場について
    (2) 活用している情報メディア(ツール)について
    (3) 社内(庁内)版SNSの導入について
    (4) ICTを利用したコミュニケーションツールを活用した際の効果について
    (5) ICTを利用したコミュニケーションツール活用上の課題について
    (6) 組織・職場内のコミュニケーション不足について
    (7) 組織・職場内のコミュニケーション状況の変化について
    (8) ICTの活用によって組織・職場内に生じるコミュニケーションの問題点について
    (9) 職場のダイバーシティコミュニケーションについて
    (10) 職場のダイバーシティコミュニケーション上の配慮について
    (11) 組織・職場内コミュニケーションを円滑にする目的について
    (12) 組織・職場内コミュニケーションの円滑化に必要なことについて
    (13) 組織・職場内コミュニケーション円滑化の阻害要因について
    (14) 組織・職場内コミュニケーション円滑化の対策について
    (15) 組織・職場内コミュニケーション円滑化のために必要な能力やスキルについて
  • ≪社外〈庁外)コミュニケーションについて≫
    (16) 外部へ情報発信・開示するために利用している情報メディア(ツール)について
    (17) 情報発信・開示する目的について
    (18) 情報発信・開示する上で直面している課題について
    (19) エンドユーザー(住民)窓口部門について
    (20) エンドユーザー(住民)窓口部門が利用しているコミュニケーションメディア(ツール)について
    (21) エンドユーザー(住民)窓口部門のSNSの導入状況について
    (22) エンドユーザー(住民)窓口部門のSNSの導入理由について
    (23) SNSとHPの担当部署について
    (24) エンドユーザー(住民)とのコミュニケーションを円滑に行う上での課題について
    (25) 社内(庁内)・社外(庁外)コミュニケーションについて日頃感じていること
  • 資料編
    第7回 ビジネス・コミュニケーション実態調査票

  • 第7回ビジネス・コミュニケーション実態調査結果概要
    <社内(庁内)コミュニケーションについて>
    社内(庁内)コミュニケーションが行われている場は、「執務スペース」(44.3%)が前回から14.1ポイント比率を落とした。一方「Eメール・グループウェア・社内(庁内)版SNS等のバーチャルな場」が51.6%という高い比率となった。コミュニケーションの場は、対面からバーチャルな場に変化していると推測される。
    活用している情報メディア(ツール)は、紙媒体から電子媒体への移行が進んでいる。
    SNS等の新しいメディア(ツール)は、社内(庁内)コミュニケーションのメディア(ツール)としての利用があまり進んでいないが、導入している企業(団体)においては、民間企業等は「LINE」と「社内ブログ」、行政・自治体は「Facebook」と「Twitter」に、それぞれ利用メディア(ツール)が分かれた。
    ICT(情報通信技術)の利用による効果としては、「情報伝達の迅速化」「情報共有の進展」「仕事の効率化」が上位を占めた。また、課題としては「対面によるコミュニケーションが減少する」「活用効果が測定しにくい」「セキュリティに不安がある」「更新・メンテナンスが面倒」が上位となった。
    ICT(情報通信技術)の活用によるコミュニケーションは、職場に次のような弊害をもたらしている。(1)対面でないこと、一方的であることによって、正確な情報伝達が困難。(2)ICTスキルの不足や個人差によって、情報検索・取捨選択が困難。
    5年程度前と比較して、組織・職場内のコミュニケーション状況が「良くなった」と感じているのは26.9%、「悪くなった」と感じているのは7.9%であった。総じて改善傾向にあると言える。
    ダイバーシティコミュニケーションについて、最も悩むことの多い相手は「異なる世代の社員(職員)」である。そして、職場において気を付けていることのトップ3は、「相手の立場に立って話を受けとる」「一方的に話さないように意識して話す」「傾聴しながら話す」であり、話すことより聴くことに重点を置いている。なお、この傾向は民間企業等より行政・自治体に強く表れている。
    コミュニケーションを円滑にする目的については、「OJT等の人材育成の充実」が前回の14.6%から今回は19.4%に、「メンタルヘルス対策の充実」は13.4%から17.4%にそれぞれ増加している。このことは、人材育成やメンタルヘルスに対する問題意識が前回調査時よりも増したことを示している。
    コミュニケーションの円滑化に必要なこととして、前回調査に比べ、「日常の会話」「相手を理解しようとする意識」「対面での話し合いの機会」「話し方・傾聴のスキル」がそれぞれ順位を上げていることから、企業(団体)は、直接会話の減少に伴う会話スキルの低下について危惧していることが推測できる。
    コミュニケーション円滑化対策としては、「社内(庁内)イベント・懇親会等の開催」「面談・面接の制度化」といった対面コミュニケーションの場を設けることが上位を占めた。続いて多かったものは「集合研修やOJTによるマインド(意識)の醸成」「言葉や掲示による意識づけ・啓発」「集合研修やOJTによるスキル(技術)の育成」等の育成・啓発系の回答であり、スキルとマインドに重点を置いている企業(団体)が多いことも確認できた。
    <社外(庁外)コミュニケーションについて>
    企業(団体)は、社外(庁外)への情報発信・開示の際、「SNS・ブログ、Twitter、Facebook等」などの、対象を絞って効率的に情報発信・開示できる情報メディア(ツール)の利用を増やす傾向がある。
    情報発信・開示する主な目的は、「認知度の向上」にあるが、信用度・好感度を上げることも重要な目的となっている。
    情報発信・開示における課題は、前回調査同様「効果測定の難しさ」であるが、行政・自治体に限ってみると、「多様化する住民への対応」の比率が58.4%と高くなっている。
    エンドユーザー(住民)窓口部門は、主に「営業部門」「総務部門」「広報・広聴部門」の3部門が担当している。一方、約2割の企業(団体)が、特に窓口としての専用部門を設けていない。なお、行政・自治体においては、「広報・広聴部門」が70.8%、「総務部門」が31.5%と大きくニ分される。
    エンドユーザー(住民)窓口部門が利用しているコミュニケーションメディア(ツール)については、「電話」が87.7%、「Eメール(Webからの問合せを含む)」が78.9%と高い比率となっている。なお、行政・自治体の場合は「はがき」「ファクス」の利用率も高く、この他に「投書用紙」「アンケート」「データ放送」なども利用している。行政・自治体では、コミュニケーションメディア(ツール)を多種類用意し利用している。
    エンドユーザー(住民)向けのSNSについては、「導入している」が20.4%、「導入を検討している」が7.7%、「導入の予定はない」が71.2%という結果であり、導入予定がないとする企業(団体)が大半を占めることとなった。なお、導入理由としては、「即時性がある」が1位であった。
    HP担当部署は「広報系」「総務系」「情報企画系」、SNS担当部署は「広報系」「情報企画系」「総務系」の順番で多い。なお、行政・自治体においては広報・広聴の専門部署を有することは多く、HP、SNS共に「広報系」が担当する比率が高い。
    エンドユーザー(住民)とのコミュニケーションを円滑に行う上で、社員(職員)育成と意識改善が課題であると認識している企業(団体)が多い。