メジャーリーグに学ぶ(3)「夢を実現する最後の条件」

2026年07月06日
コラムキャリア開発

メジャーリーグに学ぶ(3)「夢を実現する最後の条件」

多くの人は、子どもの頃に夢を持つ。
 
しかし、その夢を大人になっても追い続ける人は決して多くない。
 
その大きな理由の一つが、”敗北のメッセージ”だ。

 「無理だ」
 
「現実を見ろ」
 
「やめておけ」

 こうした否定的な言葉は、必ずしも悪意から発せられるわけではない。
 むしろ、善意ゆえであることも多い。
 だが、それを受け入れた瞬間、多くの人は挑戦をやめてしまう。

 一方で、メジャーリーガーとして成功する人間は違う。彼らはこう捉える。

 「それはあなたの意見であって、私の可能性ではない」

 実際、ドラフトに指名されなかったにもかかわらず、挑戦を重ね、
 最終的にメジャーの舞台に立った選手は少なくない。

 この事実が示しているのは明白だ。
 
夢の実現を左右するのは、才能ではなく、やり抜く意志である。

 とはいえ、夢を追うだけで一流になれるわけではない。
 
意外かもしれないが、メジャーリーグが本当に重視しているのは、「人間力」だ。

 どれほど高い技術を持っていても、チームから信頼されなければ成功はできない。
 
野球は個人ではなく、チームで戦うスポーツだからである。

 そして、その信頼を築く鍵がコミュニケーションにある。

 ・相手の話に真摯に耳を傾ける
 
・心から相手を認める
 
・見返りを求めずに与える
 
・感謝を忘れない
 
・笑顔で接する

 こうした基本的な行動の積み重ねが人間関係の質を高め、
 結果としてパフォーマンスにも直結していく。

 さらに、一流のメジャーリーガーは社会への責任も強く自覚している。
 
自分の成功が社会に支えられていると理解しているからだ。
 
そのため彼らは、ごく自然に社会貢献活動に取り組む。
 
それは「余裕があるから」ではない。
 成功者としての当然の責務だと考えているからである。

 以上を踏まえると、「一流の人間」として成功する道筋はシンプルだ。

 ・夢を持つ
 
・諦めずに挑戦し続ける
 
・人として信頼を築く
 
・社会に還元する(恩返しをする)

 そして最後に必要なのが、「勇気」である。
 
勇気とは、失敗しないことではない。
 
失敗してもなお、前に進み続ける力のことだ。

 「このままでいい」と現状に満足した瞬間、成長は止まる。
 
しかし、不安や恐れがあっても「まずやってみよう」と一歩踏み出せば、
 可能性は確実に広がる。

 だから最後に、強調したい。

 勇気を持ち続ける限り、誰にでも「一流の人間」として成功する可能性は残されている。

コラム『メジャーリーグに学ぶ』(完)


 

 著者紹介
 タック川本 氏
  国際ビジネス&スポーツアナリスト  

 

 

 早稲田大学卒業後、南米アマゾン河で探検、研究生活をおくる。その後、アメリカにて国際情報社会学、
インターナショナルスポーツファイナンシャルマネージメントを研究し、中西部を中心にビジネスコンサルタントとして活躍。
 メジャーリーグ カンザスシティ・ロイヤルズ、カナダのモントリオール
エクスポズ(現:ワシントン・ナショナルズ)を経て、
ロサンゼルス・
エンゼルスの国際編成に移籍。2002年のワールドチャンピオン初制覇も経験。
 80歳を越えた現在も、日米で講演家、著述家としてテレビ、ラジオ、講演会などで幅広くご活躍中。

※タック川本氏への講演依頼など、お気軽にお問い合わせください。